NPO スポットライト (第 33 回)
「アバカ」という植物をご存知ですか?
アバカは、マニラ麻とも呼ばれている外見がバナナの木に似た多年生植物です。3 年ほどで 3 ~ 5m に生育するフィリピン原産の植物で、その繊維は柔軟かつ強靭で水にも強く、重さは麻の半分以下ととても軽い素材です。日本では、「糸芭蕉」とも呼ばれています。
フィリピンのマリオナ村では、そんなアバカをマクラメ (紐や糸を手で編み、結
NPO スポットライト (第 32 回)
視覚障がい者の方々への支援活動の一つに「音訳」というものがあります。
視覚障がい者の方々が情報を得る手段として「点字」が有名ですが、実はその点字の識字率は視覚障がい者の1割程度という報告もあるのだそうです。
これは、後天的に病気や事故で視覚障がいとなった方が多いということも要因の一つかもしれません。
そのため、耳から情報を取得できるようなサポートも、点字と
NPO スポットライト (第 31 回)
医療技術が進んだことで、がんを治療しながら働く人や、再発することなく5年以上生存される人が増えています。そのためには「がんとともに生きる」ための社会づくりが必要です。
「がんとともに生きる」というキャッチフレーズからは、医療や保険商品などをイメージしがちですが、実は市民活動分野においても様々な団体が早い時期からこの課題に取り組んできたことをご存じでしょうか。
今号
NPO スポットライト (第 30 回)
“マルク”と言えば、ユーロ導入前のドイツの通貨。“ビスマルク”はドイツを統一したプロイセンの首相。さてはドイツ語かと思って調べてもどこにも出てこない。いったい何語?聞いてみてわかった「出てこないはず」。なんと、車いす(クルマイス)の逆さ読みだった!
今回お話をうかがったのは、そんなちょっとお洒落な名前の団体「
NPO スポットライト (第 29 回)
京都市左京区にある「吉田山」。吉田山は、古くから別名として「神楽岡 (かぐらおか)」、神が集う岡として親しまれている聖地でもあったことから、859 年に京の都の鎮守神として吉田神社が勧請し創建されています。また、古文献には、美しい自然豊かな風景と、人々が集まり楽しむ様子が描かれているそうです。
現在は京都市の特別緑地保全地区のひとつとなっており、吉田山の山頂付近の吉田山公園
NPO スポットライト (第 28 回)
場面緘黙という言葉はご存じでしょうか? 漢字を見てもどう読めばわからない方も多いのではないでしょうか。
場面緘黙(ばめんかんもく)とは、家庭では普通に話すことができるのに、幼稚園・保育園や学校などの社会的な状況で声を出したり話したりすることができない症状が続く状態を言います。*注 1
今回は、場面緘黙の子ども
NPO スポットライト (第 27 回)
障がいのある方が学校や仕事以外の時間(余暇)をどう過ごされているかご存知でしょうか。
多くの方は一人で外出することが難しかったり、気軽に参加できる活動が限られることから、家で過ごす時間が長くなってしまい、余暇の過ごし方について悩みを持たれているその家族も少なくありません。
こうした課題意識から、障がいのある子を持つ親が集い子どもたちにより充実した余暇を過ごすことで、
NPO スポットライト (第 26 回)
樋を外すと、堰き止められていた水は水路へと勢いよく流れだした。待っていたかのように水路の水をかいて回る水車の心棒から張り出した“なで棒”と呼ばれる木が、杵を持ち上げては臼に落とすという動作を規則正しく繰り返す。「ガタンッ・・・ガタンッ」。数十年間、ひっそりと佇んでいた水車小屋が再び眠りから目覚めた瞬間だ。
今回の NPO スポットライトは比叡山の山すそ、左京区上高野の住宅地の中
NPO スポットライト (第 25 回)
地域社会が抱える様々な課題解決のために、「多世代が交流し、互いに支えあえる地域づくり」を進めようと、多くの地域で、多様な取組みがなされています。
そのような中、とてもユニークな手法で多世代交流を進めている団体が、今回紹介する「KASANEO」さんです。「KASANEO」は、京都文教大学地域連携学生プロジェクトとして、京都文教大学の学生を中心に他大学の学生や地域の
NPO スポットライト (第 24 回)
「チャイルドライン」という18歳までの子どものためのフリーダイヤルがあることをご存じですか。
この電話は、子どもの話を最後まで聴いて、時には一緒に考えてくれる、そんなボランティアのもとへ繋がります。ボランティアは電話を通して子どもたちの話を聴き、気持ちを受け止めたり、子どもと一緒に考えたりすることで、子どもたちが前を向くための手助けをします。
この電話、「チャイ
NPO スポットライト (第 23 回)
1 月 10 日 (月・祝)、大宮交通公園では、たくさんの親子連れが訪れ、元気に走り回る子どもたちの姿が見られました。
そのなかに、「1 日プレーパーク体験」という看板がありました。子どもたちが自然と集まり、自分たちで「遊び」を見つけ、自由に楽しんでいるようです。
プレーパークとは、「冒険遊び場」とも呼ばれ、「子どもたちが遊びをつくる」場といわれています。年
NPO スポットライト (第 22 回)
多くの若者は、家庭と学校あるいは職場との往復だけで日々を過ごしています。しかし、そのどちらでもない第 3 の場所は、特に思春期から青年期においてとても大切です。悩みながら成長していく時期に、多様な人と関わることで、他者を理解したり、自分とは何かを考えたり、自分はどうありたいのかを思い描くことができるようになるのではないでしょうか。
京都市では青少年
NPO スポットライト (第 21 回)
京都市の地域コミュニティを特徴づける「学区※注1」。行政の区画ではなく、一定の地域の自治会・町内会等が自主的に集まってできています。各学区を代表する住民組織(学区自治連合会など)では、自主防災や高齢者の見守り活動、子育て支援など、地域事情に合わせた活動を実施していることも。歴史的な経緯もあり、地域コミュニティ危機が叫ばれている今日であっても、「地域(学区)の安心安全は地域で守り、子どもたちは