ボランティアスイッチ 第 12 回インタビュー

掲載日:2015 年 7月 17日  

社会に一歩踏み出し、活動する人の声をとりあげる「ボランティアスイッチ」。
第 12 回は、NPO 法人アクセス―共生社会をめざす地球市民の会で活動している新谷田 奏子 (にやたかなこ) さんにお話を伺いました。

「もやもやと悔しさをばねに、活動に参加する「きっかけ」をつくる」

  • 国際協力交流

このページのコンテンツは、新谷田奏子 さんを、京都市市民活動総合センターの伊原千晶がインタービューした記事です。

活動の様子
「GET」での活動の様子

ボランティアを意識していたけれど、踏み出せなくてモヤモヤしていた自分

新谷田さんは京都市内の大学に通う 2 回生。1 回生の 6 月、英語のクラスが同じだった活発な友人に誘われ、アクセスで活動するようになりました。

アクセスでの活動にはいくつかのグループがありますが、新谷田さんは、日本でフィリピンの貧困の状況を伝える「GET」というグループで活動しています。

高校のころから「何か動きたい!」と思っていて、大学進学の際に、座学だけではなく学外での学びのプログラムも充実している今の学部を選びました。「大学に入ったら自分も変わることができる」と思っていましたが、一度は周りに流されてスポーツ系のサークルに加入。“そんな自分がいやでいやで。”という状況だったといいます。

スタディーツアーに行ってひろがる世界

アクセスで活動を始めてから、週1回のミーティングを中心に、小学校~大学でフィリピンの貧困問題を伝える「開発教育」の準備、企画、運営を行ってきました。しかし一時はモチベーションが下がったことも。それは、アクセスが扱う、フィリピンの貧困問題が「やはり遠く感じ、自分には何もできないかも。」と考えたからでした。

そのモチベーションが回復したのは、アクセスが主催しているフィリピンの貧困問題を学びに行くスタディ・ツアーに参加してから。ホームステイ先で、「学校に行きたいのに行けない」という現地の人の悔しさを聞き、「行きたいと思うなら、何かしたい」と率直に感じました。

スタディーツアーを通して、社会の問題が他人事から自分事へ変化したといいます。遠くの誰か、ではなく、「自分の知っている人をサポートしたい」と思うように。

また「GET」で活動する同じ学生ボランティアたちも「人として素敵な人たち」だそう。最年少の新谷田さんにとっては尊敬してやまない先輩たちとともに活動を展開しています。

自分のようにグズグズしている人にきっかけをつくりたい

新谷田さんのマイブームは、大学での活動やアクセスでの活動のことを Twitter で「楽しい!」と、PR すること。

ボランティアは真面目な人とか、偉い人しかできないというイメージはまだまだあるという新谷田さん。以前友人が、新谷田さんの頑張っている様子を聞き「やばいやん、まじめやな」と言ったことが印象に残っています。

「ボランティアの良さを、ただ表現すると、説教にしかならないので楽しさをアピールしています」とおっしゃっていました。

大学に入ってすぐのころは興味があるのに動いていない自分が嫌で嫌で仕方なかったけれど、昔入っていたサークルの人に「最近楽しそうやな」と言われたことで、少しずつでも伝わっているのかな、と感じています。

仲間を増やすことはまだ出来ていないけれど、ボランティアが自己犠牲だけでなく、自分のためでもあると思ったからこそ、GET の活動や、twitter でのアピールなどでまだ踏み出せていない人にきっかけをつくっていきたいと思っています。

あなたも、モヤモヤ、うずうずした気持ちから、一歩踏み出してみませんか。


話し手

新谷田奏子さん

ボランティア先 Web サイト http://www.page.sannet.ne.jp/acce/

インタビューワ

京都市市民活動総合センター

伊原千晶


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