寄付ラボ 第 32 回寄稿

掲載日:2016 年 2月 12日  

今年度の寄付ラボでは、寄付をする人の物語・寄付を受け取る団体の物語を中心にお届けしてきましたが、もう一つ重要なテーマに「寄付文化をつくる挑戦」があります。

今までに金融機関の取組や、今年度から始まった寄付キャンペーン「寄付月間」について取り上げました。

今回の寄付ラボでは、具体的に「寄付をする活動」を展開されている団体をご紹介します。東京から始まったこの取組は、今、全国に広がろうとしています。

寄付文化をつくる挑戦 ~ SOIF ソーシャルイノベーターの情熱に出会う。未来に投資する。

このページのコンテンツは寄稿記事です。

活動の様子

SOIFとは?

SOIF は、教育、医療など様々な社会テーマを決め、そのテーマの最前線で社会問題の解決に取組んでいる NPO 等の代表者に登壇いただくイベントの開催、そして代表者の想いを伝えるメディアの運営をしています。

イベントでは、5 時間の時間をかけて、3つの NPO の代表者からお話を伺い、ディスカッションを重ね、そして共感をした団体に「社会投資」を行います。
社会投資というのは、自分のお金を NPO に託し、社会問題を解決してもらうという投資です。NPO から金銭的なリターンはありませんが、社会問題が解決されるというリターンがあると考えています。

SOIF のメンバーはイベントで 1 万円の社会投資、また、メンバー以外の方でこのイベントに参加をしている方は 1000 円以上の社会投資することにしています。
SOIF のメンバーは現在 22 名、最初 10 人のメンバーで始めた SOIF がここまで増えたのには、私自身とても驚いています。

1 万円を社会に投資をする、というのは決して小さな金額ではありません。
しかし、イベントを通じて、社会問題の解決に最前線で取組んでいる代表の情熱に直接触れ、そして一見自分には関係ないと思われるような社会問題が自分のことになり、体験者ではなくメンバーになりたいといってくださる方がおられるのはとても嬉しいです。

1 万円という金額は決して小さな金額ではありませんが、私自身は SOIF で、毎回 NPO の代表者 3 人と直接出会える、直接お話が聞ける、そして継続的な関係ができることに対して 1 万円だと思うと、つい飲みに行ったりしているお金を考えると決して高いものではないと思っています。

SOIFの今後

SOIF は、これまで 20 回のイベントを開催し、投資先は約 60 となり、投資額は 250 万円を超えました。
イベントを開催する中で、この SOIF のような仕組みを自分の地域でやりたい、SOIF in ○○ をやりたい、という話をいただけけるようになりました(実は SOIF メンバーの中には、今北海道、兵庫県、大分県に住んでいるメンバーもいます)。

昨年、初めて、SOIF は佐賀県武雄市に遠征をして、SOIF in 佐賀を開催しました。できれば 1 回きりの開催ではなく、継続的に、日本各地で SOIF が開催することができないかと考えています。ただ、全国にいつも SOIF のメンバーが遠征できる訳ではありません。
そこで現在、SOIF を全国のそれぞれの地域で、開催をしてみたい、という方を募集しています。北海道、東北、大阪、愛知、沖縄などですでに手をあげてくれた方もおられます。これまで SOIF を運営してきた資料、ノウハウなどは全てお渡しし、立ち上げの支援もします。もしご興味の方おられましたらぜひご連絡ください。
これらの取組みに加えて、SOIF メディアの運営に力を入れ、SOIF に登壇をいただく代表者たちの NPO の継続的な支援につなげられるようにしていきたいと思っています。


柚木 理雄

SOIF共同代表

柚木 理雄さん

SOIF 共同代表。NPO 法人芸術家の村理事長、CollaVol 共同代表。

SOIF

社会問題の解決には、社会投資が重要であると考え、SOIF を立上げる。

Web サイト

http://www.soif.jp/

Facebook https://www.facebook.com/soiforg

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